里山の手しごと

【里山の手しごと】ピリッと美味しい!柚子と唐辛子の旨味を通年で楽しめる #6柚子胡椒を作る

柚子胡椒

風味豊かな万能調味料“柚子胡椒”

柑橘の爽やかな風味と唐辛子の辛さがクセになる万能調味料“柚子胡椒”。もともと九州地方で使われていたものではありますが、最近では様々な飲食店やスーパー、コンビニなどでも多く取り扱われています。好きな方も多いですね(^^)。

名前に胡椒と入っているものの、一般的にイメージされる“コショウ”が入っているわけではなく、以前は唐辛子のことを「胡椒」と呼んでいた(現在も九州一部の方言で呼ばれているようです)ことから、現在もなお「柚子胡椒」という呼び名が使われているようです。

材料となる唐辛子と柚子の皮はいずれも、漢方などにも使われるように、身体にとっても嬉しい効能が沢山の食材です。

とくに唐辛子には新陳代謝を活発にする「カプサイシン」が、柚子の皮には抗酸化作用をもつビタミンCが多く含まれています。

また、唐辛子とユズにはどちらにも血流改善効果があるといわれているため、これからの寒い時期には嬉しい冷え性の改善効果などが期待できます。

 

素材を収穫する

柚子の収穫

まだ黄色くなる前の青柚子の収穫時期は9月~10月上旬頃。一方、青唐辛子がよく採れるのは7月~9月頃ですので、 2つの旬が重なる短い期間が、柚子胡椒づくりに適している季節です。

柚子の樹は、3m〜10mほどありますので、収穫には“高枝切り鋏”があると便利です。

また、柚子の樹には、大きな棘があります。衣服などは簡単に破れてしまうほどなので、“手袋”(革手袋が望ましい)や“丈夫な靴”(靴底を貫通するほどの棘もあるので)があると良いです。

真下から高枝切り鋏で切るときは、面倒ではありますが、まとめて切り落とすのではなく、柚子の実の近いところを一つひとつ落とすと良いです。落ちてきた柚子の棘が刺さってしまう可能性がありますので…^^;。

 

唐辛子の収穫

青唐辛子は7月後半くらいから収穫時期が始まりますが、柚子胡椒用にとなると、柚子の収穫と合わせた9月頃が収穫のタイミングとなります。

青いうちの唐辛子を適度に取っておきますと、このあとの赤唐辛子の出来が良くなりますので、そのためにも取った青唐辛子を活用しておきたいものです(^o^)。

赤唐辛子にする実を程々に残し、一つひとつハサミで収穫しましょう。

 

柚子胡椒を作る

準備するもの

柚子胡椒の材料は、以下の通りでとてもシンプルです。

・青柚子(皮のみ) 50g

・青唐辛子(ヘタと皮を除く) 50g

・塩 20g

 

まず、青唐辛子は刺激の強い食材です。素手で調理すると肌が火傷をしたようにヒリヒリと刺激が残るのでビニール手袋等、手を守るものを必ず付けましょう。

(筆者は素手で挑んでしまった結果、夜眠れないくらい手に痛みが残りました…)

また、辛味成分が空気中を漂い、喉や眼を刺激します。マスクやメガネの着用もオススメです。衛生的に問題なければ、部屋の風通しもよくしておくと良いと思います。

 

柚子胡椒の作り方

まず、柚子と唐辛子はよく洗い、水気をしっかりと切っておきます。唐辛子はヘタを取って縦半分に割り、中の種を取り出します。

柚子は、苦味の原因となるワタを取らないように、皮の緑の部分だけを剥きとります。

種を取った唐辛子、柚子の皮、そして塩(伊豆大島の天然塩を使用)をフードプロセッサーに入れて、ある程度細かくなるまで回します。

しっかりと細かくなるよう、何度か中身をかき混ぜながらフードプロセッサーを回せば完成。

瓶に詰め、数日経つと、柚子と唐辛子の味が馴染み、より美味しくなります。

このままでも一年間持つ調味料となりますが、沢山作り、使うまで期間がある場合は冷凍保存期間しても良いです。

唐辛子と柚子自体がもつ旨味成分が合わさり、ただ単に辛いだけの調味料ではなく、美味しさが凝縮されたものになります(^^)。

鍋やお肉に使うのはメジャーですが、揚げ物からパスタまで、何にでも合う万能調味料です。柚子と唐辛子があるようでしたら、簡単に作れますので、是非作っていただければと思います(^o^)。

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ABOUT ME
高井 大輔
横浜市出身、東京都町田市在住。 学生時代に“大学ボランティアセンター”づくりを目指し活動し、卒業後そのままセンターの職員に。大学周辺に福祉施設が不足していることを知り、大学を退職。障害福祉を扱う会社とNPOを設立。現在、施設運営を行いながら、「自ら生きる」をテーマとした生活づくりを実践中。